こんにちはこんばんは。
これまで紹介してきた召喚記事も、最後の一つとなりました。
最後は遊戯王の長い歴史の中で、最初期にありながら、シンクロが登場した後にカテゴリ化し、その方法だけで種類が相当数存在する
融合召喚
について、解説したいと思います
融合召喚とは、エクストラデッキ15枚に数えられる紫色のカードです。
主に「融合」魔法カードによって、融合召喚されます。
融合モンスターのテキストに融合素材が記載されていて、その記載されたカードを、フィールドや手札から墓地へ送ることで特殊召喚できます。
これはカード効果なので、ペンデュラムモンスター等も融合素材にできます。
よって召喚の際は、「手札またはフィールドの2枚のモンスター+融合」という、最低でも3枚のカードが必要になってきます。
なお、フィールドに1枚、手札に1枚素材があっても融合できます。
召喚例をあげましょう。
この"有翼幻獣キマイラ"を融合召喚したい場合には、手札、フィールドにキマイラのテキストに記載されている、"バフォメット"と"幻獣王ガゼル"の2枚が存在している必要があります。
この時に初めて融合召喚が可能となり、魔法カード"融合"を使うことで召喚することができます。
基本的には融合召喚とは、この一連の流れを指します。
前回の記事で取り上げた儀式召喚と同様、融合魔法によるチェーンブロックを作る特殊召喚であり、融合を無効にされれば召喚ができません。
また、融合素材のモンスターを破壊されてしまっても、素材を墓地に送れず不発となってしまいます。
こちらの召喚方法も、儀式召喚と同じく原作「遊☆戯☆王」の頃から使われていた特殊召喚方法でした。
しかし、最低でも3枚のカードを使わなければ融合召喚できないことから、非常にコスパが悪いこと。
更にシリーズ初期の融合モンスターは効果のない、低火力モンスターも多く、融合モンスターの意義そのものが薄かったことが原因であまり使われませんでした。
しかし、儀式召喚以上に融合サポートカードが多く登場し、融合カテゴリは目覚ましい発展を遂げました。
上記の融合は「正規融合」と呼ばれ、現在では融合魔法そのものを使わずとも融合召喚扱いで特殊召喚したり、モンスター効果で融合したりと様々な融合方法があります。
融合はその場で融合素材とされるモンスターの場所によって、呼び名が分けられています。
また、特殊な効果による融合も存在します。
どんな融合方法があるのか、さらっと皆さんにお伝えしたいと思います。
「フィールド融合」
指定された素材をフィールドからのみ、墓地へ送る場合です。
融合の基本なので、融合の一言で済まされる場合が多いです。
「手札融合」
指定素材を手札からのみ送る場合です。
こちらも通常の融合で行うことができ、手札融合専用カードは今の所存在していません。
「墓地融合」
墓地に存在している対象のモンスターを除外、もしくはデッキに戻すことで行う融合召喚です。
素材を墓地に送ることで融合召喚の準備ができることから、墓地に対象カードを送る構築が求められます。
「デッキ融合」
デッキから指定された素材を墓地に送り、融合召喚をする方法です。
墓地を肥やすことができながら、融合召喚ができるという1枚で複数のアドバンテージ(優位性)を取ることができる方法です。
「除外融合」
除外されている融合素材をデッキに戻すことで融合召喚します。
除外ゾーンにカードがあること自体、専用構築でなければ滅多にないため、構築段階でよく考える必要があります。
上記に上げた融合はカードによっては、「フィールド・墓地から除外」したり、「墓地・フィールドからデッキに戻したり」したりもありますので、カードテキストによって対象を1箇所以外からも選ぶことができることもあります。
次は専用の融合として、カード効果で特殊召喚される融合の一例を紹介します。
「コンタクト融合」
"E・HERO ネオス"とN(ネオスペーシアン)と呼ばれるカード群を、フィールドからデッキに戻すことで行うことができる融合召喚で、ネオス専用の融合方法です。
融合魔法は必要ありませんが、エンドフェイズにエクストラデッキに戻ってしまうため、安定性に欠けます。
「剣闘獣」カテゴリモンスター
コンタクト融合と似た、特定の素材をデッキに戻す特殊召喚を行うカテゴリです。
コンタクト融合との違いは、エクストラデッキへ戻すのは任意であること。
融合モンスターをエクストラデッキに戻すと、「剣闘獣」をリクルートできることです。
起動効果は戦闘を行う必要があるため、戦闘破壊されないような構築が必要となります。
「聖霊獣騎」カテゴリモンスター
「霊獣使い」カテゴリと「精霊獣」カテゴリの融合モンスターです。
フィールドから特定の素材のモンスターを除外することで、特殊召喚できます。
"聖霊獣騎 ガイアペライオ"を除く他の「聖霊獣騎」はエクストラデッキに戻すことで、除外されている「霊獣使い」と「精霊獣」を特殊召喚できる能力を持っています。
「VWXYZ」・「ABC」カテゴリモンスター
自身の効果により、特定カードを除外することで特殊召喚できる男のロマン、ロボット融合モンスター。
最上級モンスターはコストが重く、運用には工夫が必要になります。
この他にも融合とは名ばかりで、特定の素材モンスターを除外や墓地に送ることで特殊召喚できるモンスターも存在します。
一言で融合モンスターといっても、このように様々な種類が存在しているため、決して"融合"魔法が必須というわけではなくなっています。
この他に
「融合代替モンスター」
と呼ばれるカードも存在します。
正規の融合素材モンスターがあり、もう一枚の代わりに使うことができるようなカード達です。
代用カード2枚での融合はできず、コンタクト融合やVWXYZなどの特定の素材を除外等をしての特殊召喚の代わりにもできません。
「〜してエクストラデッキから特殊召喚する」、「〜して融合扱いで特殊召喚する」のような効果では使えないと覚えてもらえるといいと思います。
便利そうで使いどころが難しくも感じるカード達です。
今回はそんな融合を主軸に据えながら、戦う戦士族中心のデッキを組んでみました。
レベル5でありながら、召喚、特殊召喚方法が豊富なカードを採用しています。
まずはキーカード"天融星カイキ"。
特殊召喚した時に500ライフポイントを払い、手札フィールドから戦士族融合素材を墓地に送って融合できます。
このカードを含めないで融合できますが、低ステータスのため、自身も融合素材にしてしまった方がいいです。
通常の召喚では融合効果を発動できないことに注意です。
後述のハヤテ、テンマの効果と組み合わせて自己蘇生し、相手ターンに融合召喚します。
相手フィールドにモンスターがいる、または自分フィールドに光属性モンスターがいる時に、コストを踏み倒して召喚できる"地翔星ハヤテ"。
召喚・特殊召喚した時に手札から光属性のレベル5戦士族を特殊召喚できます。
これは強制効果なのでタイミングを逃さず、前述のカイキと組み合わせることで、すぐに融合召喚を行えます。
③の効果は攻撃力を下げる代わりに、戦士族を対象とした攻撃を無効にする効果。
自身が攻撃対象にされても発動でき、攻撃力が変動するので、カイキの自己蘇生に繋がります。
ハヤテの地属性バージョンの効果を持つ"天昇星テンマ"。
戦士族を対象とした効果を、攻撃力を下げて無効にできます。
こちらもカイキの自己蘇生トリガーとなります。
融合先で出したいのは"覇勝星イダテン"。
融合召喚した時に戦士族レベル5モンスターをサーチできます。
自身のレベル以下のモンスターと戦闘を行う時、そのモンスターの攻撃力を0にできます。
手札を任意の枚数捨て、攻撃力をアップするだけでなく、レベル、攻撃力が元々高いので、ほとんどの戦闘に優位に立つことができます。
「レベルを持たないということはレベル0ではないのか!?」
はい、レベル0ではありません。
よって、エクシーズ、リンクモンスターと戦う時は気をつけましょう。
イダテンを融合素材指定としている"覇道星シュラ"。
イダテンの代わりに、融合素材代替モンスターを使っても融合召喚できます。
バトルフェイズ時に相手フィールドのモンスターの攻撃力を0する効果、ダメージ計算時に互いのレベルを参照してダメージ計算をする効果を持っています。
そのため自身の攻撃力は0ですが、効果によって、12×200の2400が最低攻撃力として保証されています。
イダテンとは別系統で「相手を殴り倒す」意思が感じられます。
なお、1度しか発動できない制約はありますが他のモンスターの戦闘時にも発動できるのは、意外に見落としがちです。
③の効果は融合召喚している場合、破壊された時にエクストラデッキから、イダテンを融合召喚扱いで特殊召喚できます。
場をガラ空きにしにくいだけでなく、融合召喚扱いなので、イダテンのサーチ効果も使えます。
「レベルを持たないということはレベル0ということだ!」
いいえ、違います。しかし、レベルの概念を持たないリンク、エクシーズモンスターは②の効果を受けられないのも事実です。
事故回避要因、"サイバー・チュチュボン"。
手札を1枚捨てて特殊召喚できる"THE トリッキー"と違うのは、捨てるのではなくリリースすることと、リリース素材に種族指定があることです。
自身は戦士族なので、イダテン、シュラの融合素材にできます。
また、このカードを特殊召喚することでテンマをリリース無しで通常召喚し、ランク5エクシーズに繋げられます。
攻撃力2000以上のモンスターがいれば特殊召喚できる"オーバーレイ・ブースター"。
戦士族なので、融合素材となるだけでなく、エクシーズモンスターの攻撃力アップも持っています。
素の攻撃力が2000を越えるハヤテ、テンマとの相性がいいです。
ルール上"融合"として扱われる"置換融合"。
融合はフィールド限定です。
②の効果で自身を除外し、融合モンスターをエクストラデッキに戻しつつ、一枚ドローできる優秀な効果を持っています。
融合と同じ扱いはルール効果なので、融合と合計で3枚までしかデッキに入れられません。
融合と融合素材を回収できる"融合回収"。名前まんま。
シュラの融合素材としたイダテンを回収しておけば、シュラが万が一破壊されてもイダテンを特殊召喚できる準備ができます。
レベル5しかないのにご丁寧にレベル5まで表記されている"蛮族の饗宴 LV5"。
レベル5戦士族モンスターを多用するこのデッキでは、フィールドに即座にレベル5を揃えることができます。
ただし、効果は無効化されるのでカイキの効果での融合ができなくなるのは気をつけましょう。
"赤蟻アスカトル"と"スーパイ"。
レベル1とレベル3のチューナーで、このデッキではレベル6と8のシンクロを狙っていきます。
レベル6シンクロモンスター"ドロドロゴン"。
融合素材代替となり、融合魔法がなくても融合召喚ができます。
代替効果を使うことにより、イダテンを経由しなくとも、シュラを融合召喚できます。
戦士族レベル8シンクロモンスター"ギガンテック・ファイター"。
戦士族を多用するため、火力を上げやすく、特殊召喚効果でカイキを蘇生すればカイキの融合効果トリガーとなります。
マリクが「無限ループ!」と叫びそうな"月影龍クイラ"と"太陽龍インティ"。
このデッキではライフコストをカイキの効果で払うため、相手とのライフ差がつきます。
ライフ回復効果のあるクイラでそれを少しでもカバーします。
インティは戦闘で破壊された時、そのモンスターを破壊してバーンダメージを与えます。
インティの攻撃力は元々高いので、戦闘破壊される場面される場面はなかなかないかもしれませんが、相手にこのカードとの戦闘を躊躇させることができます。
変わった使い方では、破壊狙いで自爆特効という使い方もできます。
互いに互いを蘇生しあえる仲で、継戦力があり、効果も強制効果ゆえにタイミングを逃しません。
ただし、クイラは即時インティを蘇生できるのに対して、インティのクイラ蘇生は次のターンのスタンバイフェイズと時間が空いてしまうのは注意が必要です。
レベル5モンスター2体以上でエクシーズできる"No.5 亡朧竜 デス・キマイラ・ドラゴン"。
エクシーズ素材の数分、攻撃力がアップするため、場合によっては融合より優先されます。
効果の都合上、最低3000は攻撃力が欲しいところですが、オーバーレイ・ブースターが墓地にあれば一時的に火力を上げることもできます。
自身のエクシーズ素材を能動的に墓地に送ることができないため、墓地にいて欲しいモンスターを素材に使うと後々の展開に困る可能性もあります。
"No.61 ヴォルカザウルス"。
相手の表側表示モンスターを破壊し、元々の攻撃力を与えられる汎用ランク5エクシーズモンスターです。
この効果を発動するターンは直接攻撃ができないこと、破壊先が表側表示モンスターだけということが少々使いづらいです。
次にこのデッキのSR以上強化パーツを考えていきます。
フィールドにモンスターがいない時に特殊召喚できるレベル5戦士族"超量士レッドレイヤー"。
自分フィールドにモンスターがいなければ、相手フィールドに左右されずに、特殊召喚できます。
レッドレイヤーを採用する際にエクストラデッキに組みたいのは"超量機獣マグナライガー"。
①の破壊効果はレッドレイヤーをエクシーズ素材にしている時に、相手ターンでも発動でき、盤面の制圧に役立ちます。
融合代替モンスターとして組み入れたいのは"パラサイト・フュージョナー"。
イダテンを介さずに、シュラを融合召喚できます。
パラサイト・フュージョナーと似たような効果に、"融合呪印生物ー闇"が存在しますが、こちらの②効果は特殊召喚なので、蘇生制限を満たせず、シュラのイダテン特殊召喚効果がつけないため、パラサイト・フュージョナーを使っていきたいです。
ただし、効果のトリガーが特殊召喚なので、ある程度の工夫が必要となります。
戦士族融合である"鋼鉄の魔導騎士ーギルティギア・フリード"。
このデッキでは難なく出せる融合カードで、魔法・罠耐性があり、フィールド融合で召喚すれば一度のバトルフェイズに2度攻撃できます。
魔法カードを除外して、一時的に攻撃力を上げることもできるので、場面によってイダテンと使い分けていきたいです。
相手モンスターをリリースして特殊召喚するという効果により、除去カードとして専ら使われる"海亀壊獣ガメシエル"。
イダテンの苦手なレベルを持っていないモンスターを、ガメシエルを特殊召喚することで無理矢理得意な戦闘に持っていけます。
今回は以上となります。
融合召喚は決められた枠での動きではなく、あえて自由な余地を残すことで、今までの環境を戦い抜いてきたのかもしれません。
融合デッキはアニメGXで活躍した【E・HERO】や可愛くて強い【ドラゴンメイド】などがあります。
融合召喚は今まで紹介してきた召喚方法と違い、本当に一言では言い表せない色々な動き方がある召喚方法です。
皆さんも融合デッキを組む時は、興味を持った融合モンスターから、そのモンスターがどういった条件で融合召喚できるのかを逆算して組んでいくといいかもしれません。
長々と読んでいただきありがとうございました。
本当に色々な召喚方法がありましたね。
それだけ遊戯王カードゲームに長い長い歴史が積み重なっているという表れのような気もします。
今後も遊戯王初心者向けに記事をちょくちょく書いていきたいと思います。
また機会があれば読んでいただけると嬉しいです。
コマの書き散らし
好きなことを書いていく 特撮/オカルト
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