仮面ライダー生誕50周年という、長い長い歴史の中。
仮面ライダー1号から始まったその歴史は、現在も続いています。
その仮面ライダーの歴史の中で、一際目立つ存在感を放つ仮面ライダーを今回はご紹介します。
その名も、仮面ライダージオウ!
え?ライダーっぽくない?カッコ悪い?
顔にライダーと書いてあるし、足の裏にキックって書いてあるから仮面ライダーだよ。間違いないよ。
仮面ライダージオウは平成ライダー20作を記念して作成された仮面ライダーです。
王様になりたい高校生、常盤ソウゴ。
ある日彼は未来人、ゲイツによる襲撃を受けます。
その窮地を救ったのは、同じく未来人の少女ツクヨミ。
ソウゴは彼女から、自身が未来で最低最悪の魔王となってしまった事実を知らされます。
ソウゴを魔王へと導こうとする謎の青年ウォズ。ソウゴに対抗し、新たな王を擁立しようとする集団、タイムジャッカー 。
さまざまな思惑が交錯しながら、ソウゴは過去の平成ライダーの力を借りて、事件を解決していきます。
果たして、最低最悪の未来を変えることはできるのか?
というのが、主なストーリーです。
どうです?面白そうでしょう?
タイムジャッカーはソウゴに対抗すべく、別の仮面ライダーを王にしようとするのですが、それがなんと平成過去作のライダーを歪ませたアナザーライダーというモノ。
アナザーライダーが出現すると、過去のライダーの物語はリセットされ、無かったことになります。
そしてそれは事件後も解決しません。
この初期ルールはだんだん歪んでいきます。
物語の辻褄が合わないように感じるかもしれません。しかし、時間をテーマにする作品なので、タイムリープなどにより辻褄が合わなくなるのは必然とも言えます。
後半ではかなり時空や時間軸が歪み、曖昧になっていくことで、本来なら存在するはずのないライダー達まで現れることになります。
過去の平成ライダー作品のオリジナルキャストも多数登場し、物語を盛り上げていきます。
主役、脇役、サブライダー。それらのキャラクターと協力し、時には敵対しながら物語は進んでいくのです。
さて、何故今作が「平成の私物化」と言われるのか。
その理由は仮面ライダージオウ劇場版「Over Quartzer」に原因があります。
ある日ソウゴ達の住むクジゴジ堂に、仮面ライダードライブの生みの親クリム・スタインベルトから映像が届きます。
そして、メッセージの通りスタインベルト家跡地に向かった一行は、仮面ライダードライブに登場する詩島剛(仮面ライダーマッハ)と出会います。
そこで仮面ライダーザナモスという謎の敵に襲われ、何者かが仮面ライダードライブの歴史を根本から消そうと暗躍していることに気づきます。
それを阻止すべく過去、戦国時代へと飛んだソウゴ達。
これはソウゴの仮面ライダードライブの力の継承だけでなく、更なる野望の幕開けに過ぎなかった…。
果たして彼らは、仮面ライダードライブの歴史を守ることができるのか。
というのが主なストーリーですが、実はネタバレするとここまでのあらすじは前半だけ。
後半は敵の真の目的が明かされ、ソウゴだけでなく、平成ライダーの歴史そのものに大きな壁が立ちはだかります。
何故この作品が平成の私物化と言われるのかというと、所謂祭り映画だからというのもあります。
そもそもライダー大集合映画は、最近始まったわけじゃありません。
2009年放送された「仮面ライダーディケイド」。こちらは平成ライダー10作品記念でしたが、ジオウとは違いパラレルワールドを旅する物語です。
なのでオリジナルキャストはほとんど出演しておらず、してもパラレルワールドの別人。と言った扱いでした。
このディケイドの劇場版「オールライダー対大ショッカー」から、年に一度はライダー大集合(withスーパー戦隊)の祭り映画が放映され、それがなんとなく暗黙のルールのようなものになりました。
ジオウの場合はこの「お祭り」が普通の集合ではなかったことも挙げられます。
ジオウの場合は、パラレルや唐突に現れたライダーではなく、「ホンモノ」が変身しているということです。
もちろんオダギリジョーや、瀬戸康史が変身したわけではありません。
しかし、ジオウという物語の特性上彼らは本人が変身したものに違いないのです。
さらに今作ではあるシーンで昭和64年当時の内閣官房長官、小渕恵三氏の平成発表会見を思わせるシーンもあり、我々の度肝を抜きました。
メタ要素がかなり強いながらも、仮面ライダーシリーズから見た「平成とはどんな時代だったのか」を考えさせられる作品となっています。
そして映画を見れば「頭平成」「平成が殴りに来た」「平成の私物化」などと言われる理由がわかると思います。
平成最終作、仮面ライダージオウが終わり、時代は令和へと移り変わりました。
令和ライダーも、仮面ライダーゼロワンから始まり、現在3作目の仮面ライダーリバイスが放送されています。
令和ライダーの歴史は始まったばかり。
彼らの歴史が、より新しくより素晴らしい作品が出来上がるように願っています。
えっ、令和も平成が殴ってくるって?
そんな馬鹿な…
コマの書き散らし
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