遊戯王初心者の為の召喚術②リンク召喚編

前回の記事を読んでくださった皆さんはありがとうございました。
そうでない方もこの記事を読んでくださってありがとうございます。

前回は遊戯王の基礎、アドバンス召喚について書かせていただきました。
今回は現行ルールでの最新の召喚法、

リンク召喚

についてです。
また、前回の記事で用語を多用するのは初心者向けではないと言われたので、ちょくちょく用語解説を挟んでいきたいと思います。

このリンク召喚がちょっと複雑です。

リンクモンスターはエクストラデッキに組むことができる濃い青色のカードです。
エクストラデッキはメインデッキ(40枚〜60枚)とは別に、融合、シンクロ、エクシーズ、リンクモンスターを合わせて15枚まで組むことができ、条件を満たすことで特殊召喚ができます。
特殊召喚をするためには、決められたモンスターを指定された枚数墓地へ送る必要があります。
また、攻撃力しか記されておらず、守備力に関係するカードは対象にならず表示形式も変更ができません。
また、「LINK」という独自の値があります。

では、召喚方法を確認しましょう。
例えばこの"リンク・スパイダー"は通常モンスターを1体を墓地に送ることで特殊召喚可能です。
通常モンスターとは効果のない肌色のカードで、バニラ色のことから通称"バニラ"とプレイヤーから呼ばれます。
次はこちら"トラックブラック"。
こちらは効果モンスターを2体、墓地に送ることで特殊召喚が可能です。


リンクモンスターは6番目のモンスターゾーンである、エクストラゾーンにしか基本的に出すことができません。
2体目以上はリンクモンスターのリンク先に特殊召喚することができます。
また、1人で2枠のエクストラモンスターゾーンを使うことは基本的にはできません。
ある一定の条件では可能です。

例えばトラックブラックを右側のエクストラモンスターゾーンに置いた場合、自分が2体目のリンクモンスターを出す時は、自分フィールドの右下。相手がリンクモンスターを出す時は、自分から見て左側のエクストラモンスターゾーンに出すか、トラックブラックの「リンク先」となる相手フィールドの真ん中にリンク召喚ができます。

よって、考えなしにリンク召喚することは相手の展開を助けてしまうことにもなりかねます。


ここまでがリンク召喚の基本です。
次に、テキストから見ると誤った理解をしてしまうかもしれないリンク召喚について、解説します。
こちらの"デコード・トーカー"は効果モンスター2体以上と書いてあるので、「効果モンスターが2体いれば出せる」と誤解してしまうかもしれません。
実際には効果モンスターが3体いなければ、フィールドに出すことができません。
じゃあなんで最初から「効果モンスター×3」と書かないのか。
これはリンクモンスター特有の値「LINK」が関係してきます。
デコード・トーカーのLINKは3。これは単純に「墓地に送られなければならないモンスターの数」と覚えていただいて結構です。

デコード・トーカーを効果モンスター2体のみでリンク召喚するには、「リンクモンスターは自身のLINKの値分のリンク素材にできる」という基本ルールを理解する必要があります。
例として、トラックブラックを経由する場合、トラックブラックのLINKは2なので、トラックブラックと効果モンスター1体の合計2体でLINK3となり、リンク召喚ができます。

簡単にすると
1.リンクモンスターは右下のLINKの値分のリンク素材が必要。
2.リンクモンスターは自身のLINKの値分、召喚したいリンクモンスターのリンク素材数になれる。
3.よってデコード・トーカーは「効果モンスター×3」か「LINK2モンスター+効果モンスター1体」で出せる。

という足し算召喚です。
デコード・トーカーはLINK3なので、 LINK4以上のリンクモンスターを出すときに、指定されているモンスターであれば3体分のリンク素材にできます。

指定された素材だけではなく、右下のLINKとフィールドの矢印(リンク)にも気をつけながら展開しなければならないので、他の特殊召喚とは違いリンク召喚だけを使うデッキは少ないです。
しかし、既存のデッキカテゴリ、例えば【サイバードラゴン】では、融合とエクシーズがエクストラデッキに埋まりがちです。その中でリンクモンスターとして登場したサイバー・ドラゴンである、"サイバー・ドラゴン・ズィーガー"が採用されるようになりました。
他の既存カテゴリにも、同様にリンクモンスターが追加されています。
こういったことから、リンク召喚は既存のデッキの強化パーツとして使われたり、出張(別カテゴリデッキに、他のカテゴリのコンボパーツが採用されること)としての需要があります。

アドバンス召喚とは違い、自身は特殊召喚扱いなので、通常召喚を行ってしまった後でも展開することが可能です。
しかし、2体以上のモンスターをリンク素材に要求される場合は、もちろん2体目以上のモンスターを特殊召喚する必要があるので展開を重視しましょう。
リンクはトークンと呼ばれる、カード効果で生み出されるモンスターを利用することもできますので、モンスターの特殊召喚ではなくトークン展開重視のデッキ構築もアリだと思います。

以下リンク召喚主体の格安デッキを紹介します。
なお、リンク召喚主体のデッキは【閃刀姫】、【プランキッズ】、【トリックスター】などが挙げられますが、今回はリンク召喚を覚えてもらうことを主体としているため紹介を見送ります。
以下、配布以外R以下で組んだリンクデッキです。

今回はリンク召喚を多用する【コードトーカー】を主軸に考えており、サイバース族で種族は統一されています。


コードトーカー召喚サポートモンスターはこちらです。
コード・ジェネレーター、コード・ラジエーター、コード・エクスポーターはそれぞれ「コード・トーカー」モンスターのリンク素材にする際に、手札から素材として使用することができ、そのときに固有の能力が発動します。
ジェネレーターは攻撃力1200以下のサイバース族モンスターを1体墓地に送ることができるので、リビングデッドの呼び声などの蘇生カードと組み合わせてリンク召喚に繋げられます。
ラジエーターは相手フィールドのモンスターの攻撃力を0にし、効果を無効化できます。
このデッキは攻撃力が高いモンスターが少ないので、それを補完する効果です。
エクスポーターは、墓地からレベル4以下のサイバース族を手札に加える効果があります。これでラジエーターを回収し、再び使えれば戦闘面で有利に立つことができます。

続いて魔法・罠の紹介です。
サイバネット・ユニバースは②の、自分または相手の墓地のモンスターをデッキ戻す効果が強力です。
自分がもう一度効果を使いたいモンスターを戻すだけでなく、相手の墓地で発動する効果を持つモンスターをデッキに戻してしまえば、相手の展開を阻害できます。
③の効果は、このカードが破壊されたとき、エクストラゾーンのモンスターを全て墓地に送る効果です。破壊ではないので、破壊耐性を持つモンスターも墓地へ送れます。しかし、このカードが発動されている中で、相手がわざわざエクストラゾーンにモンスターを置くとは考えにくいのでオマケで考えましょう。
サイバネット・オプティマイズはサイバースモンスターの召喚権を増やすことができるカードです。
普通、モンスターの通常召喚は1ターンに1度しかできませんが、このカードを使うことで2度通常召喚ができます。
このデッキはサイバースモンスターしか採用していないので、全てが対象です。

リコーデッド・アライブはフィールド、墓地のリンク3モンスターを除外して、エクストラデッキから「コード・トーカー」モンスターを特殊召喚する効果。
エクストラモンスターゾーンにモンスターがいないときに、墓地のこのカードを除外して除外されている「コード・トーカー」モンスターを特殊召喚する効果の2つの効果を持っています。
リンク3モンスターを出すのはなかなか大変で、ようやく出したのに破壊されてしまった。という状況でこのカードを使えば、場のリンクモンスターを切らさず戦うことができます。

次はリンクモンスターです。
まずはデコード・トーカー。
初期のリンクデッキのエースカードで、シンプルでわかりやすく、リンク召喚の基礎を学べるカードです。
リンクは上、右下、左下です。リンク先のモンスター=矢印の先のモンスターなので、最大1500攻撃力を上げることができます。
ただ、上のリンク先は相手のモンスターなので実際には最大1000アップと考えていいです。
フィールドのカードを対象とした効果を、リンク先のモンスターをリリースすれば無効にできる効果はなかなか強力ですが、リリースしたことで上げた攻撃力が下がってしまうことには注意しましょう。
汎用リンクモンスターのペンテスタッグ。
リンク2で比較的出しやすく、リンク先は上下です。リンク先、つまり自分の前または後ろにいるモンスターが相手の守備表示モンスターを攻撃した時、守備力を攻撃力が上回っていれば、その分ダメージを与えることができます。
通常は守備表示モンスターを攻撃しても、戦闘ダメージを与えることはできないのですが、攻めの一手でこのカードを使えば、相手とのライフポイントの差をさらに広げることができます。


次は【コードトーカー】のをさらに強化して使ってみたい、という人のために強化パーツを紹介します。
アクセス・コード・トーカーはリンク4で、コードトーカーでは最大火力を出せるコードトーカーです。
リンク3のリンクモンスターと効果モンスターを素材とした場合、攻撃力は①の効果で3000もアップ。5300という大盤に乗ります。
上述した、コード・ラジエーターの効果で、相手のモンスターの攻撃力を0にできていれば超火力を叩き込むことができます。
効果の特性上、リンクモンスターをリンク素材にする必要があるので、一定の手順を踏まなければ全力を出せないのは気をつけましょう。
マイクロ・コーダも、「コード・トーカー」をリンク召喚するときに手札からリンク素材として扱えます。
そしてその後「サイバネット」魔法・罠をデッキから手札に加えることができます。
サイバネット・オプティマイズを手札に加えて、サイバースモンスターを召喚。更なるリンク召喚を狙ってもいいです。
サイバネット・コーデックは「コード・トーカー」をエクストラデッキからリンク召喚したときに、同じ属性のサイバース族を手札に加えることができます。
サイバネット・コーデック発動→デコード・トーカーをリンク召喚→マイクロ・コーダを手札に加える→デコード・トーカーとマイクロ・コーダでアクセス・コード・トーカーを召喚。
などといった使い方ができます。


次は【コードトーカー】の強化パーツに限らず、相性の良いカードを紹介します。
No.41 泥睡魔獣バグースカはエクシーズ素材がなくなって自壊するまで、フィールドの全てのモンスターを強制的に守備表示にして、発動した効果を無効化します。
リンクモンスターは守備表示にならないので、このカードのデメリットを一方的に相手にだけ与えるような戦法ができます。
上述のペンテスタッグなどの、攻撃力が相手の防御を超えた分、戦闘ダメージを与える効果のカードと組み合わせて相手の場を蹂躙してしまいましょう。
ただし、「発動を無効化」するのであって、破壊されないなどの「発動されている」効果は無効になりませんので注意です。

サイバース・ガジェットは墓地からレベル2以下のモンスターを蘇生する効果と、フィールドから墓地へ送られたときにガジェット・トークンを生成する効果があります。
トークンはモンスターとして扱うことができるので、リンク素材に指定がなければ、これ1枚でリンク3のモンスターまでリンク召喚を繋げることが可能です。

どう見ても羊(シープ)なのに、山羊(ゴート)なスケープ・ゴート。
リンク召喚はトークンも利用できるので、こういったトークン生成カードと非常に相性がいいです。ただし、トークンはフィールドから離れると消滅してしまうので、再利用はできません。
羊トークンはアドバンス召喚のために利用はできませんが、その他の利用であれば制限がなく、非常に使いやすいトークンを4体も生成してくれます。
ただし、このカードを利用してしまうと、召喚、反転召喚、特殊召喚の全てが出来なくなり、リンク召喚もできなくなってしまいます。使い方としては自分のターンに伏せておき、相手のターンのエンドフェイズに発動しておけばデメリットは気になりません。
また、相手のバトルフェイズ中に直接攻撃を受けた際は、伏せたこのカードを発動して"壁"の役割を果たしてくれます。
デッキをサイバース族のみで固めてしまうなら群雄割拠も一考の余地があります。
お互いのフィールドのモンスターの種族を1種類のみにする効果は、種族統一デッキにとってはデメリットはなく、相手の展開のみを阻害することができます。


以上となります。
いかがだったでしょうか。
リンク召喚は最初難しいと感じるかもしれません。
たしかにリンク先を意識しなければ、リンクモンスターを複数並べるのは難しいです。
しかし召喚自体はなれてしまえば、簡単です。
他にもリンク召喚を多用するデッキはありますので、興味を持った方は是非リンクデッキを組んでみてください。

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